遊々記

pixivのキャプション代わりとか個人的なアレとか

西遊記の話

武器と宝具・3

取経一行の中で武器を持つのはいない。強いて挙げれば、沙悟浄の月牙サン(金ヘンに産)が武器っぽいが悟空のは物差しで、八戒のは馬鍬、悟浄はスコップという具合。しかしこれら農具にはそれぞれ"銘"があり、この銘が、農具に武器としてのアイデンティティを刻…

武器と宝具・2

何にしても名は体を表すものでして、武器の形状も、銘に影響がでたりするもの。どんな形で、どのように揮われ、どんな効果をもたらすのかカタチそのものが脅威であればあるだけ武器としての、密度はより濃いものになると思うワケですよ。銘を冠ぜるまでもな…

武器と宝具

男子の冒険心を鷲掴みにする"武器と宝具"有史以来のさまざまなファンタジー作品から、歴史上のアイテムや創作物語などで、主人公が振るう得物には必ずと言えるほど銘や2ツ名が冠ぜられている。あらゆる物語の中で、数多の怪物や宿敵を撃退するアイテムには…

妖怪に求める

西遊記は擬人化の宝庫!動物はもちろん、昆虫、植物、現象、意識や悪戯などさまざまなモノが擬人化(具象化)されて悟空らの行く手に立ちはだかるそれらは十把一絡に妖怪と表現されるがある時、それは聞き手に伝えるための用語なのではと気がついた。西遊記の…

敵対者のススメ・後編

いくつものお話が組み立てられて、ひとつの物語ができあがる西遊記もきっとそんなオムニバスだった時があったんじゃなかろうかそれでも、せっかく組み立てられたものを分析してみようってのはそれこそ野暮な話ってもんですしかし好きだからこその野暮っての…

敵対者のススメ・中編

キリスト教に於いて他宗教は邪教であり、それは常に侵略の対象多くの敵対者を造り出し、自分たちの信仰をより崇高にしていった北欧神話もそのターゲットに選ばれた。主神オーディンは、知識の為に片目を捧げたり自らを木に吊るしたりと「儀式的な死」を受け…

敵対者のススメ・前編

西遊記に登場する竜の中には、およそ竜とは名乗れないんじゃないのという類いの者がいて、その中でもこと群を抜いた異形といえばそれはダケツであると思ってるんですよ。ダケツが登場する件は終始、具体的で既視感に満ちておりこいつはきっとどこぞの悪竜に…

国丈は不気味な人

道教は、生き方や命を説くというか見出す教えだと考えていて、西遊記に登場する道士たちを、かなり自由に解釈して楽しんだもんですしかし単純に生き方を見出すってのは割と難しい。困ってる人が宗教に自分を見出すてのは現代でもある事だが、西遊記の世界で…

キャラクタの性格

http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=15794109自分にとって孫悟空はスーパーヒーロー。だもんで、聖人君子のように崇高で清廉潔白なイメージが頭のどこかにこびりついてるんですよ。金属の箍を頭に、虎の腰巻き赤いボロ袈裟手にす…

コスチュームとコンセプト

http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=15536290西遊記で好き勝手やる上で、衣装には割と気を使う。何も思いつかないから描けないというのは勿体無い話で思いつかないまま何となく描いてみると、ピコーンと閃いたりするもんです。怪獣…

ナントカtree in pot

さんざん好き勝手にキャラクタを泳がせておいて何だけど原典に則って動かしてみれば、そりゃ矛盾も不都合もでてくるワケであの頃の自分はこれらのキャラクタをどうしたかったのかとピクシブ始めて以来、よく想う。インターネット使うなんて夢にも思わなかっ…

悟浄の話

とことん妖怪変化っぽさの権化だぞ〜と心がけて描いてるんですよ、悟浄。足はキャラクタコンセプトでもあるので、蹴ったり掴んだり引っ掻いたりとアクションに於いても足もとは特に強調したいワケですよ武器もアイテムも使いよう、手で振り回すだけでなく地…

死して屍拾うものなし

沙悟浄を想う機会が多かった。今でこそ、悟浄に関して様々な書籍がある事を知ったが創作に夢中だった頃にそんな情報をはたして自分は聞き入れただろうか誰かが想う沙悟浄と、自分が描こうとする沙悟浄を見比べる必要があるだろうかと。もったいない事をして…