遊々記

pixivのキャプション代わりとか個人的なアレとか

A L I E N 4

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蟲の話があんまできてなくてアレだけどももも…西遊記に話を戻すと、

妖怪変化の特徴というか元ネタって何なのと。

それらは、動物の具象化だったり精霊や植物の具象化だったりと

目に見えるモノの、いわゆる擬人化。

九頭蟲や百眼魔君はじめ、蟲も擬人化に違いなかろうが

そもそもの蟲てのは何よ?って事を取りあげたかったみたいなんだ俺は!


前回までの宇宙的な話と、先の具象化の話をまとめると

妖怪変化とか擬人化云々の前に、

そもそもまず蟲てのは、精神的・意識的なモノの具象化で

それは妖怪でも変化でもなく、意識の集合体なんじゃなかろうかと。

故に、我々裸虫には蟲が、より本能的で、冷徹で機械的に見えてしまう

精神の動向や意識のゆらぎ、そういうものを怖れているのではあるまいか。

(ややこしくなりそうなので以下、蟲→昆虫で)


左右に開閉するアゴ、固形物を溶かして摂取するのも未来的で

内服薬なんかでも液体は最も吸収率が高い、

スズメバチなんかの昆虫団子は、割と錠剤に近いんじゃないかな

吸収効率と持続性のバランスが丁度良いとかそんな事を、昆虫は知っている。

また、合理性、生産性、機能性、強靭さなどなど…そういうモノに於いて

我ら五虫は、大きさ以外で敵わない。


何しろまずヤツらには年齢の概念がない、歳をとらない。

仮に、甲殻の劣化を加齢だと言えようか?

たとえ傷つけど、甲殻が薄くなるだろうか? その質に変化があるだろうか?

昆虫の体色は形状色で色素ではないので、数万年でも色あせず

状態さえよければ化石になっても発色し続けられる

メンテナンスの行き届いた年代モノの車やバイクが

いつまでも走り続けられるのと似る、

昆虫も、体液のオイル交換ができたら永久に動きつづけるんじゃなかろうか

…それを、はたして命と呼べるだろうか。


あと触覚てあるじゃないですか、感覚が具現化されたようなあの器官。

あれはいわゆる第六感のカタチなんじゃないかと思うんですよ

我々が触ったり舐めたり、見たり聞いたりとまぁいろいろやって得られる情報量と

アレでチロチロやって得られる情報量ってのは、

もしかして凄く差があるんじゃないかと。

でも触覚が無い昆虫もいるんだよね、クモとかサソリとか

触覚はないけど、第六感はあるのかも知れないぞ!と思ってみたり

昆虫からすら逸脱した昆虫ってワケですな、ホントなんだよアイツら。


それから美麗さと醜悪さ。

蝶のように、童謡にさえ取りあげられる可愛らしさをアピールする昆虫と反対に

猛々しく隆起した甲殻を持ち、「兜」なんて呼ばれる昆虫もいるワケで

これほど極端な印象を備えた生物てのは他に無い。

鳥なんかにも似た印象があるものの、昆虫ほど極端ではなかろう。

優雅にヒラヒラと飛ぶものもあれば、その羽音を本能的に危険だと思わせるものもいる

もはやDNAに刻まれているとしか思えない、我々にとって昆虫は、

捕食者なんだなと。


今日、さまざまな昆虫の新種が年間2000種から発見されているそうな。

陸海空あらゆるジャンルで地上に適応しようとするその侵略性に

恐怖の具象化とその可能性を想う。

それはイラストの世界にも通じる気がするんですよ、

昆虫モチーフの合成クリーチャーってのは凄く多彩で

動物クリーチャーと比べても、その多さは比ではなく

そういう意味でも、我ら裸虫にとっては恐怖イメージが強いように思う

どこまでも意識に喰いついてくるとか、さすがは

宇宙、意識の世界の住人だなぁと。


…とか色々考えてるうちに、なんとなく漠然と

混世魔王も蟲なんじゃないかと思えてくるんですよ。

まとまってないけど終わり。