アンタッチャブル
謎シンバルと段袋を、布教・改宗のアイテムとしたならば
こいつは本当に恐ろしい敵だなと。
三蔵一行はじめ片っ端から捕らえる事に成功、ここに悟空すら含まれるのだから
その脅威たるや。
黄眉大王は、本当に三蔵を捕らえて喰らう事が目的だったのだろうか?
こいつ原典で三蔵経の取得を代替わりするとか言ってなかったっけ…?
違ったかな…
ままま、それ言ってたのが黄眉だとしたら西遊記中トップクラスの敵なんじゃないか、
何しろ目的ごと、西遊記のアイデンティティそのものを奪っちまおうとか
お前は悪魔か。
ただ、可能性としてはあり得る話じゃないかなとも。
大乗仏教が設立された時期と、インドにキリスト教が入って来た時期は
そこそこ一致、弥勒菩薩の誕生もその頃。
弥勒菩薩は次期如来の未来仏でキリストもまた神になる人物、これを接点にして
仮に黄眉にもその属性を付与してみる。
弥勒に逆らう者として黄眉を見た時、こいつはもしかして
キャラクタライズされたローマカトリックな可能性が、或いはあるんじゃないかナ、、、
とか何とかモゴモゴ妄想炸裂させた結果、今までで一番気に入る線が引けた。
信仰そのものを乗っ取ってやろうってのは大胆だが、キリスト教の人気ぶりからすれば
それも手段のひとつである上に、決して悪手ではない。
これらを無理矢理に線で繋いでみると、黄眉との戦いは
仏教とキリスト教を道教が仲介した宗教戦争の立体化なのかも知れないなと
ひとりで勝手に戦慄した。
かなり前から黄眉大王はキリストに寄せたいなと思っていたが、
シンバルと段袋がそれを邪魔していたんだなぁ
いっその事それらを取払って、得物も茨の巻き付いたような狼牙棒から十字架に変更
磔にされたっぽい傷痕とヒビ、縄を追加してフード付きマントも衣装に加える。
場合によって翼も生やそう。
黄眉は、「イエスキリストはこうあってほしい」という願望から生まれた怪物、
色白で金髪に色づけすれば格好はつくだろうけども、
怪物には矛盾が必要だと思っているワケで、褐色にしてエーメン。
西梁女国の影 2
女蠍怪てのもまた適当な当て字で、自分向けのメモみたいな感ががが
でもウチのサソリ精はこれでいいかな
できれば呼び名も無く消滅してく、それこそ影のような雰囲気で。
消滅…いや、「忘れられてく」と表現したい
マリーローランサンの詩のような哀しい女に。
ふとした時、思い出に棲む情人の影が射す…
こいつが意外と堪えるもんで、若い盛りにゃ苦悩したもんです
女子方からそんな思いをした話を聞いた事は無いが
男衆の間ではそういう話が割とあるんですよ
このサソリ精は、そういった思い出の怪物だ。
もごもご描いてみてだいぶ雰囲気は掴めてきたっぽい
目も鼻も耳もいらない、唇だけでいい。
目は口ほどにモノを言う由、唇だけなら色も匂わせて相づちもうてよう
また、色気の多くは唇に依るものではないワケで
飽くまでそれはジェンダーのサイン、色気を求めるにしては軽薄だなぁと。
記憶と心に棲む女怪、その正体は未練と後悔だ。
その国自体が幻であったかのような後味の悪さときたら
こいつぁ煩悩すぎるぜ〜