四不象・1
怪物と戦う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。
君が長らく深淵を覗くならば、深淵もまた等しく君をみているのだ。(ニーチェ)
偽者に定義は無い。見せかけの姿を定義とするならば、
それは自身にも還ってきかねないのだから…とか詩的な事をうそぶきつつ、
六耳ミコウの話。
どんな作品でも、ニセモノの登場には胸躍るもので
例えば主人公のニセモノ、ボスのニセモノ、かつての仲間のニセモノ
はたまた、同一人物が別人を演じるニセモノなんてのもあるもので、
ニセモノの活躍(?)は多岐にわたり、また、
その中身も、噛ませキャラクタから強烈なキャラクタ、第三因子まで
なかなか達者なポジションじゃないかと。
ここからは創作的な話になるけども、
六耳ミコウは四猴混世、五仙五類に属さない存在で、
それらのどこにも属さず、どれもを持つ蟲の話とは
ちょいと異なるんじゃないかな〜とか思うんですよ。
六耳ミコウは、精神的な定義のある存在で、蟲はそういうモノが無い。
"やり場の無い感情の行き場"のような、
妖怪変化や異形、蟲とも全く異質なモノであると。
そこで四不象の登場ってワケだ。
続く。